細かいこと抜きで小説が好きな私へ

私の読んだ本について、思ったことや感想を綴る備忘録です。ネタバレは極力避けますが、万が一の時は悪しからずご了承下さいませ。

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

オーダーメイド殺人クラブ

何様ですか?を読み、 この本を手に取る。 自分の死を特別なものにしたい。 自分の死しか、特別になる方法がない。 多々共通点はあるが、 全容は全く異なるものになる。 そのタイトル通り、自らの死を オーダーメイド することになる主人公がいるが、 その傍…

彼女は存在しない

かなり読み返した。 混乱まではいかないが、 頭の整理が追いつかない。 面白いが、面白い割には読後のインパクトがそれほどないのは不思議。 設定的には最近よくあるものなのだが。 トリック的なものはあまりなくて、 話の構成で上手に誤魔化される。 我思う…

僕は君を殺せない

最近よく見る一人称トリックの話。 ひとつひとつの描写は綺麗で丁寧です。 はっきり言って帯が煽りすぎ。(これも定番化しつつあるな…)普通に読めば面白い話。 少し強引な部分もあるが、話の短さを考えれば仕方ないと言うかよくあることかと。 あと、短編集だ…

夜の国のクーパー

おとぎ話のような話。 ガリバー旅行記や、イソップ童話を思い出す。 好き嫌いはあるだろう。 子供に読み聞かせるのも難儀だ。 ただわたしは嫌いではない。 普通の小説に飽きたり疲れたりしたときは、 手にとってみてはどうだろうか。 誰にでも夜の国はある。

終末のフール

終末好きのわたしにとって、 この小説はなんと魅力的なタイトルか。 そして開けば、 ハライチ的なアレ。 全体像はあるけど、ひとつの壮大なストーリーに沿って物語が進むわけではない。 ひとつひとつの小さな物語が、水面に落ちる波紋のように、ぶつかりなが…

その時までサヨナラ

山田さんのホラーが大好きである。 その手のものは備忘録する必要もないので、 あえてホラーじゃない山田作品から。 父と子、そして母の愛、絆の物語。 私的には完全に忘れて帯が煽りすぎで、 感涙必至とかそんな内容ではなかった。 ただ微笑ましく、ジワッ…

ヒトリシズカ

ひとりの女性に嵌らせられる作品。 ミステリアスな構成に引き込まれる。 何と言ってもタイトル通り、 シズカというひとりの女性の魅力。 ラストは切なく、哀しい。 あまり背景というか、 心情を語る部分が少ないので、 多少の狂気感はあるが、 それよりもや…

記憶屋

うーん。良い話。なのだけど。 私は感動できなかった。 学生の頃に読んでいたら、 もう少し違ったかも。 しかしこの小説。続編が二つ三つと出ている。 だからきっと人気が高いのだ。 物語性が強いのかな。 アニメ化とか、できそう。 記憶が残る幸せ、失われ…

爪と目

淡々と、ただ静かに冷静に客観的に、 感情のまるでないような語り口で綴られる、 わたしとあなたの話。 なるほどこれがホラーとは、 読後にはとても納得のいく話だ。 子供は、感情豊かな生き物である。 だから、感情の感じられない子供は、どこか怖い。その…