ホワイト?なのか?
それが最初の読後感想。
タイトルを念頭に置いて読むと、誰が、なにが、どんな計略が張り巡らせているのかと、疑心暗鬼になり、罠にかかるまいと疑いながら読むことになるのだが、わたしはこの本の醍醐味はそこでは無いと思っている。
それぞれの登場人物が、本当に、本当は、
「何を望んでいたのか?」
を考えながら読むと、非常に味わい深いのだ。
本の最後のあと、そのあと続くだろう物語を想像し、少しの疑問と、期待と、希望が確かにある。
なるほど、ホワイトだ。
憎しみを苦しさと悲しさに変える嘘もある。