オーダーメイド殺人クラブ
何様ですか?を読み、
この本を手に取る。
自分の死を特別なものにしたい。
自分の死しか、特別になる方法がない。
多々共通点はあるが、
全容は全く異なるものになる。
そのタイトル通り、自らの死を
オーダーメイド
することになる主人公がいるが、
その傍らには、常にひとりの異性がいる。
それを静かに決行に導くものとして。
また、学校生活に焦点を当てれば、
こちらはよりリアルである。
誰か1人のターゲットをつくり、皆で共有するイジメを核として、男女の恋愛にまつわるいざこざ、先生の存在といった、いわば環境設定のなかに細かなリアルが散りばめられている。
全体的にオーダーメイド殺人に関してはのっぺりとした印象で、むしろ学園内の出来事の方が事件性が高く、メリハリが強い。それを上手く絡ませながら、オーダーメイド殺人が進んでいく具合だ。
読みやすく、面白かった。
自分を俯瞰してみることの難しさ。